会長挨拶

日本臨床細胞学会 中国四国連合会 会長挨拶

この度、2024年4月から日本臨床細胞学会中国四国連合会のホームページが開設されるに当たりまして、会長としてご挨拶申し上げます。

日本臨床細胞学会中国四国連合会の歴史

1986年(昭和61年)6月、岡山で中国四国各県の支部長会議が開催され、日本臨床細胞学会中国四国連合会が発足しました。そのわずか3カ月後の同年9月に第1回学術集会が広島で開催され、日本臨床細胞学会中国四国連合会会報第1号が発刊されたことからは、発足当時の諸先輩方の並々ならぬ気概が伝わってきます。連合会事務局は広島大学医部産科婦人科学室内に置かれ長く貢献されました。その後の変遷は下記に示す通りです。

連合会長

1986-1994  藤原篤先生(広島大学医学部 産科婦人科教授)
1995-2005 大濱紘三先生(広島大学医学部 産科婦人科教授)
2006 日浦昌道先生(国立病院機構 四国がんセンター婦人科部長)
2007-2012 亀井敏昭先生(山口県立総合医療センター病理科長)
2013-2018 関根浄治先生(島根大学医学部 歯科口腔外科学教授)
2019- 有廣光司(広島大学病院 病理診断科教授)
2019年(令和元年)からは事務局を広島大学病院病理診断科でお引き受けしています。

中国四国連合会の発足当初は公共交通の利便性を考慮して、瀬戸内海に面した広島、岡山、高松、松山で行われていたので、開催担当が4年ごとに回ってくることの負担感もあったことでしょう。一方、おそらく当時の諸先輩方の意欲と期待が高かったため、多少の不便やより多くの移動時間が必要でも中国四国各県が持ち回りで担当することの利点の方が大きいと考えられたのでしょう。これらの議論を経て、中国四国9県が順番に開催を担当する現在の形式に落ち着きました。

今後のあり方

もとより中国四国では、それぞれ中国山地と四国山地が横たわり、さらに瀬戸内海によって互いに隔てられるので、直線距離的には遠くはないのですが思いのほか移動時間を要することが学術集会への参加意欲を削いでいるのかもしれません。それらを踏まえて公益社団法人化による地域活動の独立化のため中国四国連合会のあり方を考えようという議論も立ち上がっており、より自由な発想で会員のための企画を制限なく提供出来る利点を活かすべきではないかと考えています。会報第1号の編集後記において藤原 篤先生は『本連合会が単に形成的に屋上屋を架するだけに終わらないように』と書かれており、連合会の存在意義や発展を見据えておられ、その慧眼に感服します。今こそ地域連携組織の活動のあり方を考える良い機会としてより一層の工夫と知恵が求められていることを感じます。

2024年(令和6年)6月現在、中国四国連合会の総会員数は1,234名に達しており、着実に発展、成長しています。全会員の力を結集して今後の医療、医学、健康に関する社会情勢の急速な進歩や変化に対応しながら細胞診断学が更に発展し、本邦の医療レベルの向上のために発信、貢献することを目標として精進していきたいと存じます。
皆さん、元気出して、頑張っていきましょう!

 

日本臨床細胞学会中国四国連合会
会長 有廣 光司